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すべての創造は模倣から始まるとか

  • 執筆者の写真: Kaz Saito
    Kaz Saito
  • 2022年4月4日
  • 読了時間: 2分

ピカソは剽窃の画家とも言われます。レンブラント、ベラスケス、エル・グレコら美の京商たちの作品を元に独自の解釈を加えた作品が多くあるからです。


じゃ、俺も、というわけではありませんが、料理でも美味しい料理と出会ったら、それを再現してみることってとても勉強になるわけです。


見かけを同じにするのはできるのですが、お手本と同じ味にはなかなかなりません。そこであれやこれやの試行錯誤が始まります。


この竹の子めしとほたるいかは、四谷三丁目の月肴のオーナーシェフの幸(こう)さんの〆の炊き込みご飯として出てきたもののまねっこです。


次回のGON'S KITCHENのための試作で仕入れた竹の子とほたるいかが余ったので、やってみるかと作ってみました。


見かけはばっちりですよね。お米の海をほたるいかが泳いでいるような(^0^) そして、色合いも春らしく、我ながらのでき。


ところが、試食してみるとなにか違う。竹の子めしのしっかりとした食感とほたるいかのやわらかい食感がマッチしたいんです。


また、ほたるいかを炊き上がった竹の子めしに混ぜ込んだので、ほたるいか自体に味が入っておらず、なにか一味足りない出来となりました。


次のチャレンジでは、だし、醤油、みりんでほたるいかを煮て、ほたるいかにも味を入れ、さらにだしのほうにもほたるの旨みをもらってその煮汁で竹の子めしを炊き上げて、ほたるいかと合わせるといいのではないか。


先日この世を去られた柳原一成先生ですら、新しい献立の開発には、なんども試作を繰り返したと聞きます。そして、失敗から学ぶことのほうが多いともおっしゃっていました。


レシピ通りに作って美味しくできた料理よりも、オリジナルをリスペクトしつつ自分なりの工夫が加わったときに、その献立が自分のものになったといえるんですよね。


あながち失敗続きの人生も悪くない。そこからいっぱい学んで自分らしい人生を生きればいい、なんてこともいえるかも。失敗には自信のある僕、あと10数年でそうなるようにがんばろう、と思う本日でした。

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