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梅仕事2022。変わらず出来ることのありがたさ

  • 執筆者の写真: Kaz Saito
    Kaz Saito
  • 2022年6月4日
  • 読了時間: 3分

人間がどれだけ愚かな所業を繰り替えそとも、季節は移ろい、毎年、春はやってきます。

そこで季節の手仕事です。春の代表的な手仕事といえばやはり「梅仕事」。


普段忙しい日々を送る皆さんも、スーパーで青梅を見かけると「今年も梅酒漬けようかな」となりますよね。

梅酒だけではなく、もちろん梅干し、そして梅ジャムもです。


僕も右にならえで、今年も梅干しを仕込みました。梅は、愛媛県砥部町の特産・七折小梅を取り寄せるのが習わし。


こちらの梅は程よい大きさで料理に使いやすい。しかも、重しをかけずジップロックで漬けることができるので、とてもお手軽。


写真の通り、青梅ではなくかなり熟した状態で届くんですが、これがまたいい香りなんです。


手間がかかるのはへたを細串で取り除く行程ですかね。それでも2キロで30分程度で完了します。その後、焼酎で消毒して重さの10%の粗塩をまぶしてジップロックに密封します。


これをカビが発生しないように、毎日天地を返してあげます。翌日には梅酢が上がってきて、それから3週間ほどすれば、今度はマーケットに赤紫蘇が並びます。その赤紫蘇を粗塩でもんでアクを抜いて、梅と合わせます。これが赤く染める行程ですね。


そして7月の好天が続くときに、数日干せば梅干しとなるわけです。七折小梅の場合、僕的には1日干せば十分かと。数日かけると身が痩せるてもったいな感じがします。


さてさて、こんな手仕事をなぜ継続しているのでしょうか。僕の場合は、自分の生活の健康診断です。毎年春先に受ける身体の定期検診同様、自分の生活のクオリティが昨年と比較してどうなのかを定点観測してるんですね。


健康面、金銭面など生活の質が思うように保てなくなっていたら、梅仕事どころではないでしょう。今年も梅仕事ができた、というのは昨年同様の生活が継続できている証し。ありがたいことです。


こんな話しを出すのはあざといことですが、ウクライナでは春を楽しむどころではありません。農家の人々は春の作物の植え付けも叶わず、絶望的な状況ではないでしょうか。


我々が直接関わることはむずかしい。しかし、とても重要な役目があると思うのです。今、享受している自由な生活の価値をより多くの人々と共有すること。


そのことが、これからの世界のニューオーダーの中でしっかりと位置付けられたらいいなあと。

そんな想いを春の手仕事をしながら深めた次第です。



追伸

春きゃべつは順調に乳酸発酵し、例年にも増しておいしいザワークラウトになりました。そして、新たまねぎはまるごとだしで炊いてとりあんかけに。さらにあじの若布酢に盛り込んだところ、あまーくて美味しい一品ができました。充実の春の手仕事。

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