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お寿司のサブスク? 食べて飲んで定額料金の内訳

  • 執筆者の写真: Kaz Saito
    Kaz Saito
  • 2022年7月4日
  • 読了時間: 4分

いつも行くのは江戸の伝統に則り、立ち食い寿司の僕です。


もともと江戸前で採れた売れない小魚や貝類を無駄なく使おうと、煮たり酢で締めたりして、これまた酢を合わせた米に乗せて、屋台で出していたのがお寿司の原型とか。


それが今では回転寿司から出前の寿司屋、そして中高級寿司店まで様々な業態に進化して継続しているわけです。


かくして寿司は日本の伝統に、と言いたいところですが、カウンターに座って目の前で握ってくれる中高級店のお寿司となると、僕たち日本人にとっても敷居が高いですよね。そもそも注文するにもなにから頼んだらいいのか、難しくありませんか。知ったかぶりして恥じかくのもちょっとねえ。


そこで登場したのが座れば次々とお刺身やお寿司が出てくるおまかせというやつです。おまかせコース12000円、特選おまかせコース16000円とかありますよね。


あ、もちろん上には上で、日本で一番有名だろう数寄屋橋次郎ではおまかせ5万5000円からとなっています。いったい誰が、とやっかんでしまいますよね。


ことほどに、カウンターで握ってもらうお寿司というやつ、屋台で供されていた庶民食から、なにやら高級国民専用食になった風情です。


そんな中、最近登場したのがすべて込み込みで定額料金オールインクルーシブコースというシステム。大将おまかせコースで1万1000円。これお酒とつまみ、寿司、サービス料、消費税も含んでのお値段。しかも仕入も旬の食材にこだわって、お客の五感に訴える技術で握るとなっています。


さらに会員になると、大将おすすめコース1万3200円、スペシャリティコース1万6500円が予約できます。例えて言えば、お寿司のサブスクですかね。


ここでは店名をあげることはしませんが、ネットで定額料金オールインクルーシブコースで検索すればすぐに出てきます。


そのお店が中目にのれん分けで新店を出すとクラウドファンディングMAKUAKEで告知が。ものは試しと会員資格とスペシャリティコース購入、さっそく行ってきましたよ。


コストパフォーマンスをあげるため18時と20時スタートの完全予約制。12席全員が揃ったところで料理スタートです。


回りを見れば、年寄りは僕だけ。ほとんどが30代前半の若いカップルですね。MAKUAKEなど新しいアプローチに価値を見い出し、しかも特別感のある体験を好む層ではないでしょうか。MAKUAKEの応援金額も軽く2000万円を超えていましたし、予約も週末は数カ月先まで満席と盛況です。


肝心の食事ですが、まず出てきたのがまぐろ天ぷらに雲丹をたっぷり乗せた手巻き。続けてあじ、まぐろ中トロなど刺身が数種。そして握りとなるのですが、エシャロットを炒めたものを大トロに乗せたもの、海老にキャビアを合わせてものなど、かなりひねった握りが続きます。


驚いたのがやりいかの細造りに雲丹を天盛りした一貫。美味しさ二倍になるかと思えば、その逆の印象。両雄並び立たずというやつですね。生ほたてにつめを塗った一貫も同様で味が味を殺すという感じでしたね。


さらにうなぎバークとやらも出て、最後を飾るのがこちらのシグニチャー・ドラゴンボール巻き。大トロ、うにに黄身の醤油漬けをずらっと並べて太巻きにしたもの。


インスタ映えするので、巻く前に客前に披露しての写真タイムです。


デザートまで含めて18品ぐらいでたかしら。


こちらビール2杯に日本酒グラスで5杯以上やったから1万6500円でも、コスパ的にはよいかもしれません。

しかし、最初のまぐろ天ぷらの油が古くなっていたのか、キレが悪くて最後まで口に残ってしまいました。さらにあじの産地を聞いたら淡路とのことでしたが、この脂の乗りでは淡路とはいえないなあ、というお味。しかも乗っていた生姜が辛すぎて。


なにより、目の前で魚を切らないのがとてもとてもザンネン。すでに切り身になったものをしゃりと合わせるだけじゃ、回転寿司と変わらない。


さりとて会計までお値段の分からないお店も困ります。もっと安心してちゃんと美味しいお寿司が食べたいですよねえ。


帰り際、大将にはいろいろ伝えたけど、いやな年寄りのクレームですよね、まったく。反省。

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